先の日記で書いたとおり、まるも製作所の茂木氏が「Marumo ISDB Splitter」を本日公開しました。
2012年10月1より施行された改定著作権法に則り、MULTI2 (テレビの放送波のスクランブルに使用されている暗号アルゴリズム)復号機能は削除されており、Marumo ISDB Splitter は TS のスプリット機能だけを有します。DirectShowFilter(以下DSF)ですので、MPC(HC)やQonohaといったDSFを登録して扱えるプレイヤでの使用を想定しており、わかさトラップのようなSD⇔HDストリーム切り替えにも対応しています。
私の知る限りでは、OSS のわかさトラップ対応ものとして──
に次ぐ3作目の
登場となるのではないでしょうか。
DSF として様々なプレイヤで扱えるうえ、標準で32bit/64bitバイナリが用意されているため Marumo ISDB Splitter は自由度という点で魅力があります(当環境において Mpeg Splitter for JP_TV はシーク処理が非常に不安定。Marumo ISDB Splitter は MS DTV-DVD Audio/Video Decoder との相性が良いし、今のところそれをおすすめしたい)。
茂木氏がどういう意図で作成し公開したのかは、氏のサイト上で書かれているウィットに富んだ文面や Readme を読んでいただけばわかると思いますが、改定法に対する「文化の発展とは」という意味について再考という一石を投じる行動ではあります。世の中には様々な「文化のかたち」があり、それについて今一度考えてみるのも良いかもしれません。文化の日ですので。
また、ソースコードもありますので自分で弄れる方はチャレンジしてみるのも良いと思いますが、改定法については先に書いたような問題点もあるため、「ソースコードの扱いはどうすべきなのか」という観点でも個人的に注目しています。
なお、Marumo ISDB Splitter は Ver.0.1.0 時点でサービス切り替えには対応しておらず、後の Vesion で対応する運びとなっています。